建築工事により構造物を造る場合、大抵の場合、その工事の当初に地面を掘削することになります。
そして構造物を造った後に土で埋め戻しを行います。
この際、構造物を造ったために、埋め戻しをしても余剰の土砂が出ることになります。
このような土砂が残土です。
かつては、敷地内で掘削した土砂は場外(当該敷地外)処分とし、次いで埋め戻しに用いる土として新規購入した山砂などを充てていました。
土砂の搬出処分と新規購入の2重の経費を掛けていたことになります。
このため、結果的には建設工事による余剰発生土が定量的に新規需要の量を上回り、埋立など他での需要に利用されますが、一方では新たな土砂が不足し、過剰な掘削による景観破壊やコンクリートへの海砂混入などが問題となってきました。
近年では限りある資源としての土を有効に利用するために、現場で掘削した土砂を一旦は保管(場内または場外)し、これを改めて埋め戻し再使用、余剰分だけを場外処分とするようになりました。